シニア向けEC

シニア向けECマーケティング(2)

前回のコラム  シニア向けECマーケティング(1) の続きです

「若年層向け」と「シニア向け」違いは・・・

(1)必要とする「コト」が違う

(2)買う場所が違う

(3)購買経験が違い、購買プロセスが違う

とお話してきました。

シニア層に反応が高い「購買プロセス」はなにか?

をテーマに今回考えていきたいと思います。

失敗経験が「購買プロセス」に影響を与えているとすると、まず影響を与える失敗経験を考えてみましょう。

 

セールで購入したが、利用せずに廃棄した経験

・購入したけど、結局使わなかった。 ・利用する前に、賞味期間切れになった。

という廃棄に関する記憶は、印象に残りやすいものです。

行動経済学に「プロスペクト理論」という考え方があります。

■人間は同じ100円でも 「得する」ことよりも「損する」ことのほうが2-2.5倍記憶に残ります。

失敗の記憶は、成功の記憶に比べ圧倒的に潜在意識に住み着きます。

そのなかでも一番印象が深いのが、「自らの選択ミス」で損をした事実です。

安かったからつい衝動買いした商品を「廃棄」する事は、実は一番の失敗経験です。

年令を重ねるほど、この記憶は重なり、強い潜在意識になります。

 

単純な「商品クーポン」の反応率が、若年層では高く、高年齢層になるに従い落ちてくるのは、この失敗経験が

じわじわ効いてきているからと考えられます。

 

満足する接客で購入して、利用しなかった経験

同じ、失敗購入でも、「セールで購入した失敗」と、「接客推奨から購入した失敗」とは全く違います。

皆さん、親が突然高額な買い物をしてきて(例えば、◯◯治療器とか)、それを充分に使いこなしていない事で口論になったご経験はありませんか。

外から見ると、同じような「失敗」でも、本人にとっては「失敗」ではないものもあります。

ダイエット用品とか、美容用品とか・・

継続して利用されることはそれほど大くないのですが、本人にとっては失敗にならない購買が存在します。

それが、「コミュニケーションからの購買」です。

 

損得の購買と、コミュニケーションからの購買

「ワイン」の事例で考えてみます。

チリ産等安価なワインがありますが、どこで売れるかというと、スーパー、ディスカウントストア等接客の無い店で売れます。

価格を比較し、一番コストパフォーマンスの高い商品を選んだりします。

特に、自分は飲まないけど、主人のためのワインとなるとこの傾向が顕著に現れます。

 

一方、高級ワインは専門店で売れます。

「うんちく」をふんだんに盛り込んだPOPを読んで、どちらかというと、価格よりは価値。

フランスのブルゴーニュに行った気分に浸れるのはどれ? という選択肢です

 

某スーパー様の分析をお手伝いしていた時の事例ですが、ワイン購入者に継続して購入頂けるように、ワインセミナーを企画してDMで案内した事がありました。

結果は、散々でした。予定していた50席の場所に対して、5名しか集客できませんでした。

そもそも、スーパーにそこまでの専門性を期待していないということでした。

 

同じワインでも「損得の購買と、コミュニケーションからの購買」の2つを消費者は上手に使い分けています。

チリ産の安価なワインを特売で購入したが、口に合わなかった・・・ としたら、失敗経験になりますが、

専門店で高級ワインを勧められた。ちょっと自分には甘口すぎた・・・ であっても、いい思い出です。

5千円でフランスに行った気持ちにひたれたからかも知れません。

 

そして、その購買は失敗経験では無くて、成功体験かも知れません。

 

シニア層は「コミュニケーションからの購入」を渇望している

シニア層は既に「モノ」をふんだんに所有しています。

セールには魅力はありますが、逆に人が多すぎて嫌うシニア層も多いです。

価格訴求を嫌うシニア層も多く存在します。

それよりも、「コミュニケーションからの購入」を渇望するシニア層は非常に多いです。

 

新聞を見ればわかります、現在・新聞広告は、通販ばかりです。「コミュニケーションからの購入」の実例です。

広告には電話番号が記入してあり、電話をすれば、コミュニケーションをしてくれます。

 

ある通販関係のお客様からお聞きした話ですが、

電話をかけてきたけど、「どの商品をお買い求めですか?」と聞くと「わからないけど、さっき放送してた商品」というお客様が、そこそこいらっしゃるそうです。コミュニケーションを取るために購入している様に読み取れます。

 

シニア層に反応が高い「購買プロセス」はなにか?

を考えてきました。どうも「コミュニケーション」に特徴がありそうです。

次回は、「コミュニケーション」をもう少し深掘りして考えていきたいと思います。


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